ばら色の人生〜La vie en Rose

鷺沢萠br>
本体 1,500円
46判上製
ISBN 4-87893-692-4
発行 2004.10
【内容】
鷺沢萠が、一番伝えたかったこと。家族、友人、仲間たちの、あたたかくて強い絆の物語。
鷺沢萠の遺した3本の戯曲を完全収録した、全戯曲集。全作品初めての活字化、鷺沢文学の結晶。
エッセイ・伊集院静、永江朗、原田宗典、沢知恵
解説・小林英武(イルカ団)
【内容目次】
「ばら色の人生――La vie en Rose」
事実上の倒産が決まってしまった食品会社。社長は金庫からなけなしの200万円を持ち出し、行方不明。残された社員たちは、売れ残った商品(キムチ味のなめたけの瓶詰め)を夜通し運び出している。そんな時、200万円分の馬券とともに社長が帰ってくる。
「ビューティフル・ネーム」
2000万円の借金を抱えた真、傷害での逮捕暦を持つ飛田ら、奇妙な人々が集うマルチ商法の事務所。警察の取り締まりが強化され、目をつけられたらしいという噂の中、広告塔役の元アイドル観音崎に覚醒剤疑惑が持ち上がる。
「ウェルカム・ホーム!」
婚約者であるエーコの両親に挨拶に行ったヤスシだが、あまりにも“普通”でない家族の姿にヤスシは言葉を失う。
【著者紹介】
鷺沢萠(さぎさわ・めぐむ)1968年東京生まれ。87年「川べりの道」で文學界新人賞。92年『駆ける少年』で泉鏡花文学賞。2004年4月逝去。著書に『ウェルカム・ホーム!』(新潮社)、『赤い水、黒い水』(作品社)、『ビューティフル・ネーム』(新潮社)、『かわいい子には旅をさせるな』(大和書房)ほか多数。