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東部ジャワの日本人部隊 インドネシア残留日本兵を率いた三人の男

【内容】
第二次大戦後、オランダとの独立戦争中のインドネシア・東部ジャワで発生した残留日本兵による特別遊撃隊。この部隊を率いた三人の男たちは、いかなる思想を持ち、いかなる来歴を経てそこにたどり着いたのか。彼らの等身大の生と死を追いかけながら、「帝国」以後の日本とアジアとの関係を再検証する、新進気鋭の長篇評論。
【中島岳志氏推薦!】
「大東亜戦争」=「アジアの解放」という歴史観が台頭する中、その英雄譚として「発見」され、物語化されてきたインドネシア残留日本兵。しかし、その物語は様々な当事者の主体を真に掬い上げたものなのか。
 脱植民地化が進む中で「帝国の離散者」たちが選び取った戦術は、日本の「解放史観」からも、インドネシアの「ナショナルな物語」からも、こぼれ落ちる。アジア主義の情熱と生き残るためのしたたかな戦略。複数の主体が絡まる残留日本兵の実態を、若手研究者が地を這うような聞き取り調査と文献収集によって明らかにする。――中島岳志(北海道大学公共政策大学院准教授)

【内容目次】
序章 〈スカルノ〉の日本人部隊?
第一章 海軍嘱託――吉住留五郎の個人史
第二章 陸軍嘱託――市来龍夫の個人史
第三章 憲兵――杉山長幹の個人史
第四章 残留者――アリフ・吉住の死
第五章 ゲリラ兵士――アブドゥル・ラフマン・市来の死
第六章 住民――民防衛
第七章 移住者――スカルディ・杉山の生
終章 離散者――帝国解体と脱植民地化の展開
関連略年表
あとがき

【著者紹介】
林英一(はやし・えいいち)1984年三重県生まれ。2007年、慶大卒。08年、(財)マスダ教育財団評議員。09年、(独)日本学術振興会特別研究員(DC1)。慶大修士(経済学)。専門分野:歴史学、地域研究(東南アジア)。著書:残留日本兵の真実――インドネシア独立戦争を戦った男たちの記録』(2007年、作品社)。