ヴォロディミル・ゼレンスキー

ギャラガー・フェンウィック
尾澤和幸訳
本体 1,800円
ISBN 978-4-86182-952-9
発行 2022.12
【内容】
なぜ「危機」に立ち向かえるのか?
第一級ジャーナリストがその半生をさぐる。
膨大なインタビューと現地取材によって、オモテとウラの全てを明らかにする初の本格評伝。
フランス、イタリア、ポーランド、チェコ、ハンガリー、エストニア、ルーマニア……各国で続々刊行。全欧注目の書!
喜劇役者から一夜にして戦争司令官へと変貌した男の生涯をフランス人ジャーナリストが徹底取材。これまでの彼自身の発言、従来の報道、研究者やジャーナリスト、与野党政治家および彼を直接知る人々への取材を通じてその人物像を明らかにする。独立以来のウクライナの政治状況、プーチンの「歴史修正主義」、国内におけるロシア語話者の存在など、ロシアによる侵攻の背景を広範に解説。ゼレンスキーという人物を通じて、今回の侵攻を取り巻く問題を包括的に知ることができる必読の一冊。
ジャーナリスト あなたが芸能人であることは幸運なことなのでしょうか、不幸なことなのでしょうか。あなたのことを道化とは呼びたくないのですが――
ゼレンスキー どうして? チャーリー・チャップリンは最高の道化だし、天才ではないですか。しかもチャップリンはファシズムと戦っているんですよ。
――本書「はじめに」より
【内容目次】
はじめに
第1章 『時計じかけのオレンジ』ではなくモンティ・パイソン
第2章 キエフ・ルーシ公国
第3章 ゼレンスキーはオリガルヒの僕(しもべ)か?
第4章 他者としてのユダヤ人
第5章 マイダン革命から『国民の僕(しもべ)』へ
第6章 型破り
第7章 自嘲する国
第9章 ドンバスの罠
第9章 アマチュアと権力
第10章 変貌
結び
訳者あとがき
【著訳者略歴】
ギャラガー・フェンウィック(Gallagher Fenwick)
フランスの国際ニュース放送局「France 24」の元英語版編集長。シニアレポーターとして数多くの紛争取材を経験。2010年から2015年にはエルサレム特派員として活躍した。
尾澤和幸(おざわ・かずゆき)
1953年生まれ。早稲田大学政治経済学部、アテネ・フランセ仏語科卒。『ナショナル ジオグラフィック日本版』編集部勤務を経て、現在、英語およびフランス語の書籍やニュース記事の翻訳者として活動中。主な訳書に『ビジュアル歴史図鑑 20世紀』『世界一の動物写真』(共に日経ナショナル ジオグラフィック社刊)などがある。