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哲学者・木田元
編集者が見た稀有な軌跡

【内容】
生涯を懸けてハイデガーとメルロ=ポンティの思想に肉迫し、自らの「反哲学」を構築した哲学者・木田元。
その多彩な軌跡を主要著作に沿って詳細に辿る、木田哲学のチチェローネ。


……私の最初の著者であり、以降半世紀にわたって親しくしていただいた木田元先生について、このようにまとめることが可能になるとは夢にも思わなかった。
 その理由は何と言っても、氏の仕事のとてつもない壮大さと緻密さにあった。二〇世紀を代表する思想家であるメルロ=ポンティとハイデガーの業績の輪郭を知ることですら容易でないのに、木田先生は何とハイデガーが挫折した当の『存在と時間』の、本来の構想の再構築まで試み、成功なさっていたのだ。
 私は木田先生のご苦労の程をよくよく知っていたので(普段は全くその素振りすら見せない快活な氏であったが)、まさか私が氏の仕事の全体像を描くことになるとは考えたことがなかった。とはいえ、八〇歳の大台を越え、生涯の残り時間も少なくなった時は、残された最後の仕事として浮上してきたのは、やはり木田元論でしかありえなかった。(本書「あとがき」より)