大統領の秘密の娘

バーバラ・チェイス=リボウ 下河辺美知子訳
本体 2,800円
ISBN 4-87893-573-1
発行 2003.08
【内容】
ついに刊行。アメリカ建国史上、最大のタブー。建国の父ジェファソン大統領には、黒人の娘がいた! ジェファソン大統領の娘であることを隠しつづけながら動乱の南北戦争時代を生き抜いた、黒人版スカーレット・オハラの波瀾の人生を描いた注目作。
アメリカ独立宣言の起草者であり、第3代大統領である、トマス・ジェファソン。建国理念を創り上げた人物として「建国の父」と呼ばれる。そのジェファーソンには「黒人」の愛人とその娘がいた。これは米建国史上、最大のスキャンダルと言われ、現代にいたるまで最高のタブーとして公式の歴史から抹殺されてきた。ところが98年春、史上初の調査が始まり、代々にわたって子孫であると語り継がれてきた人々へのDNA鑑定が実施された。全米注目の鑑定の結果、本当に子孫であることが認定されたのである。
本書は、大統領の秘密の娘ハリエット・へミングスの波瀾の人生を、子孫たちに語り継がれてきた事実と、さまざまな歴史的資料の探索によって初めて描き出した歴史的ノンフィクション・ノベルである。公式のアメリカ史を引っくり返す「もう一つのアメリカ史」として、全米の注目を浴びた。
【著者紹介】
バーバラ・チェイス=リボウパリ在住の美貌の歴史作家。黒人フェミニストとして、米国史のタブーに挑戦しながら、公式のアメリカ史とは異なるもう一つの「アメリカ史」を描き注目を浴びている。
下河辺美知子(しもこうべ・みちこ)成蹊大学教授。アメリカ文学専攻。著書『歴史とトラウマ』(作品社)ほか。