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ミダック横町

【内容】
「ミダック横町が過ぎ去りし時代の偉大なる遺産で、かつてはカイロの街に真珠のごとく光り輝いたであろうことは間違いない」
カイロの下町に生きる個性豊かな人々の姿を軽妙に描く、ノーベル文学賞作家による円熟の傑作長編、本邦初訳!

 カフェ店主、理髪師、女衒、寡婦、政治家、詩人、物乞い。1940年代エジプト・カイロの下町に生きる人間群像、近代庶民の「千夜一夜」をノーベル賞作家ナギーブ・マフフーズの円熟のペンが鮮やかに描き出す。
『ミダック横丁』がこのたびアラビア語の文語・口語いずれにも精通した翻訳者の手により成った。この翻訳が日本の読書界を潤すことを願ってやまない。
藤井章吾(元大阪大学外国語学部アラビア語専攻准教授)


【内容目次】
主要登場人物一覧
第1章 キルシャ亭に集う人々
第2章 ハミーダの母と大家のアフィーフィ夫人
第3章 ハミーダ
第4章 アッバースとフセイン
第5章 夕方の散歩に出るハミーダ
第6章 キルシャ氏のアバンチュール
第7章 不具づくりのザイタ
第8章 オルワーン社長の秘められた欲望
第9章 憤懣やるかたないキルシャ夫人
第10章 アッバースの愛の告白
第11章 相談を受けるラドワーン・フセイニ氏
第12章 ついに反撃に出たキルシャ夫人
第13章 婚約、そしてアッバースの旅立ち
第14章 フセイン・キルシャの家出
第15章 スナイヤ・アフィーフィ夫人の縁談
第16章 ザイタの淫夢
第17章 オルワーン社長の一大決心
第18章 ハミーダと母の夢は叶うか
第19章 政治集会の夜
第20章 ハミーダとあの男
第21章 金の義歯床
第22章 オルワーン社長の生還
第23章 ハミーダとファラグ
第24章 ハミーダ、ミダック横町との決別
第25章 戻ってきたフセイン
第26章 ティティが見たファラグの学校
第27章 闇夜の盗掘
第28章 休暇で戻ってきたアッバース
第29章 変わり果てたオルワーン社長
第30章 アッバース、初めて口にする酒の味
第31章 叶わぬハミーダの夢
第32章 ハミーダとアッバースの再会
第33章 ラドワーン・フセイニ氏、巡礼への旅立ち
第34章 酒場の悲劇
最終章 死を恐れる愛など本当の愛ではない
訳者あとがき


【著訳者略歴】
ナギーブ・マフフーズ(Naguib Mahfouz)
1911年、エジプト・カイロ生まれ。主な小説作品に、『ミダック横町』(1947、本書)、『蜃気楼』(1948)のほか、『張り出し窓の街(バイナル・カスライン)』(1956)、『欲望の裏通り』(1957)、『夜明け』(1957)の「カイロ三部作」、『渡り鳥と秋』(1962)などがある。1988年、ノーベル文学賞受賞。2006年逝去。

香戸精一(こうど・せいいち)
兵庫県神戸市生まれ。1981年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)卒業。1984年、同大学院アラビア語専攻科修了。1983年、文部省(現・文部科学省)交換留学制度の国費留学でエジプト・カイロ大学文学部アラビア語学科の聴講生として1年間受講。卒業後は、主に通信業界で英語の通訳・翻訳者として活動。