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小栗忠順 第二部 非命に死す

【内容】
小栗上野介といえば「埋蔵金問題」で知られる幕末勘定奉行であるが、当時の驀進中随一の才知と胆力を備えた彼は、それに先立って慶長遣米使節の監察(目付)を勤め、また海外奉行・海軍奉行・陸軍奉行などの要職を歴任している。 彼が実際に成し遂げた仕事を数えると、@貨幣の交換比率の適正化[対ドル従来1対1の比率を1対3に改善]、A横須賀海軍工廠の設立、B初の株式会社となる兵庫商社の設立、C兌換紙幣の発行、幕府歩兵への様式訓練の導入などきわめて多岐にわたっており、まさに八面六臂の活躍ぶりである。そしてそれらの全てが後の明治政府に継承され、近代日本の礎(いしずえ)となった。さらに彼は幕藩体制を廃止、将来的には入れ札による大統領制までも構想していた。 徳川幕府の終末を見据えつつ、なお「土蔵付きの売り家」を残そうとしたこの先駆的な精神が何故非業の死を遂げなければならなかったのか。またその理由は何故か、その謀略は誰によって画策されたのか。資料を駆使してその実像を描きつつ、歴史に割り振られた自身の役割に従容とし殉ずる、高潔な男の行き方を描ききる感動の歴史長編。

【内容目次】
第2部 非命に死す
第8章 仏国語学伝習所
第9章 勝安房守との確執
第10章 揺れる新将軍
第11章 兵庫商社
第12章 大政奉還
第13章 最後の御前会議
第14章 上州・権田村へ
終章 非命に死す

【著者紹介】
岳真也1947年、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、同大学院社会学研究科終了。66年、学生作家としてデビュー。著書に『きみ空を翔け、ぼく地を這う』(角川書店)、『水の旅立ち』(文藝春秋)、『骨肉の舞い』(河出書房新社)など多数。近年は『北越の龍 河井継之助』(角川書店)、『逃げる家族 天下を盗る』(PHP研究所)など、時代小説にも力を注ぎ、98年『吉良の言い分 真説・元禄忠臣蔵』(KSS出版)はベストセラーとなった。現在、西武文理大学客員教授。法政大学、早稲田情報ビジネス専門学校講師。

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