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戦史の余白
三十年戦争から第二次大戦まで

【内容】
世界を一変させた歴史に残る戦い。
だがそこには、語られない余白が必ずある――
軍事史の第一人者による、最新の戦史

三十年戦争、アメリカ独立戦争、ナポレオンのロシア遠征、第二次大戦でのウクライナを舞台にした戦いから、マンシュタイン、山本五十六などの知られざる秘話まで――従来の正面からの評論とは趣が異なるが、戦史・軍事史のさまざまな側面を、いわばからめ手から描きだしたユニークな一書。軍事史の第一人者による、最新の戦史。


【内容目次】
はじめに

第1章 「近代化」する戦争
1-1 「北方の獅子」の快勝――グスタヴ・アドルフとブライテン 
 フェルト会戦
 スウェーデン軍の進歩
 ブライテンフェルトへ
 ザクセン軍潰走
 驚くべき規律
1-2 近代散兵の登場――アメリカ独立戦争の戦術的一側面
 横隊戦術から散兵へ
 赤衣兵(レッドコーツ)――横隊戦術の精華
 奔放なる兵士――大陸軍
 猛威を振るうライフル
1-3 マレンゴ余話二題
 葦毛の「マレンゴ」
 鶏のマレンゴ風
1-4 雪中に消えた大陸軍(ラ・グランダルメー)――ナポレオンのロシア
 遠征
 破滅に至る決断
 両軍の態勢
 失敗した短期戦
 スモレンスクの過誤
 ボロディノ会戦
 敗走
1-5 アルビオン作戦――ドイツ軍最初の陸海空協同作戦
 バルト海の三島
 対立する陸海軍
 独露両軍の態勢
 急きたてられた作戦発動
 先手を取られたロシア軍
 島嶼の包囲戦
 とどめとなった海戦
 成功した陸海空協同作戦
1-6 第一次世界大戦の「釣り野伏せ」

第2章 雪原/砂漠/廣野――第二次世界大戦、無限の戦場
2-1 鷲と鷹――英本土航空戦
 戦いを決意したヒトラー
 戦略爆撃の用意がなかったドイツ空軍
 鷹の成算
 「海峡の戦闘」
 鷲攻撃
 「かくも少数の人々」だったか?
 アンチ・クライマックス
2-2 上海に罠を仕掛けた男――フォン・ファルケンハウゼン小伝
 中国はより重要だった
 知日派ファルケンハウゼン
 指揮を執るファルケンハウゼン
2-3 熊を仕留めた狩人 「冬戦争」トルヴァヤルヴィの戦い
 ソ連の「勢力圏」
 交渉決裂
 生え揃っていなかった熊の爪
 狩人の軍隊
 ラドガ・カレリアに迫る危機
 タルヴェラ来たる
 打撃また打撃
2-4 作戦次元の誘惑――北アフリカ戦線1941 ー1942
 独断専行が招いた一大戦役
 第一次トブルク攻撃
 乱れた間奏――「簡潔(ブレヴィティ)」と「戦斧(バトルアクス)」
 「十字軍戦士」
 一大退却戦
 冷厳な戦理
 ガザラの戦い
 トブルク陥落とエジプト侵攻
 三度のエル・アラメイン会戦
2-5 狐をしりぞけたジョンブル――オーキンレック将軍の奮戦
 強敵来たる
 チャーチル首相との衝突
 先に撃つのはどちらか
 奇襲に成功した第8軍
 「死者慰霊日の戦車戦」と「金網柵への突進」
 クルセーダー作戦を継続すべし
 追われる狐
2-6 石油からみた「青号」作戦
 石油に渇くドイツ
 「1942年初頭のソ連国防経済」
 技術者たちの戦争
 コーカサスを去る石油技術旅団
2-7 回復した巨人 キエフ解放1943年
 危うい均衡
 「欺騙」の傑作
 ドイツ軍は予想していたのか?
 キエフ解放
 犠牲となった第25装甲師団
 決定打は得られず

第3章 軍事史万華鏡
3-1 ビアスの戦争
3-2 「ハイル・ヒトラー」を叫ばなかった将軍
3-3 マンシュタインの血統をめぐる謎
 名家の子
 サラブレッド
 悪いうわさ
 元帥自身が認めていた?
3-4 インドシナで戦ったフランス外人部隊のドイツ兵
3-5 「戦時日誌」に書かれていないこと
 戦時日誌作成の実際
 記載されなかった失敗
3-6 続いていたクレタ島の戦い――占領と抵抗
 シュトゥデントの厳命
 レジスタンスの結成
 将軍拉致作戦
3-7 何に忠誠を誓うのか――「軍旗宣誓」をめぐるドイツ史
3-8 山本五十六はミッドウェイで将棋を指したか
 従兵長の回想
 否定する戦務参謀
 軍楽兵の決定的証言
3-9 笹川良一の「抵抗」?
 「信州戦争資料センター」の発見
 白亜館上の盟ならざるべからず
 改竄されていた山本書簡
3-10 「いって聞かせ」なかった山本五十六

終章 「戦史は繰り返す」か――現状分析への歴史の応用
 テーゼとアンチテーゼ
 「記号」はいらない
 「歴史は繰り返さないが韻を踏む」
 概念の陥穽


主要参考文献