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魂の語り部 ドストエフスキー

【内容】
偉大な作家の始原とは何かに迫る、渾身の文芸批評!
理想に挫折し、シベリアの監獄で書かれた『スチェパンチコヴォ村とその住人』、文壇復帰後の『死の家の記録』、『夏象冬記』、『地下室の手記』などを通じて、「魂の語り部」としてのドストエフスキーの姿がはじめて現われる。

著者はドストエフスキー文学に傾注した。かれが政治に挫折し、再起を果した作家であることを知った。その際、彼の関心が人間の内面へ、実存へ向う点に強く共鳴した。社会変革の事業は、人びとが人間として成長する、いわゆる自己変革の道程と並行しない限り必ず過ちを犯す――、ドストエフスキーは彼自身の体験をふまえて、そうわれわれに語りかけている。(本文より)


【内容目次】
はじめに
第一章 「新しい村」造りの破綻―― 『スチェパンチコヴォ村とその住人』
 第一節 もつれた結婚話
 第二節 フォマー・フォミッチ・オピースキン
 第三節 「新しい村」造り

第二章 ナロードから学ぶ――『死の家の記録』
 第一節 ニヒリズム体験
 第二節 ナロードの発見
 第三節 房舎での「自由」

第三章 「土地主義」宣言
 第一節 兄ミハイル、弟フョードル
 第二節 予約広告文
 第三節 折衷論

第四章 西欧との別れ――『夏象冬記』
 第一節 パンフレットの時代
 第二節 『夏象冬記』について
 第三節 フォンヴィージンとは?
 第四節 フランス人は理性を持たない?

第五章 「魂の語り部」の誕生――『地下室の手記』
 第一節 思索する男
 第二節 痛苦な自己批判
 第三節 棺台の瞑想

一活動家の半生――「あとがき」にかえて