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ハワイの伝承と神話
附・クムリポ

【内容】
口承歴史と神話の数々を、国王自ら記録した書物、
初の完訳。王家に伝わる創世神話の全訳を併録。
ハワイ諸島の文化と歴史を、より深く知るために。
フラの参考書や旅の副読本としても、最適の一冊!
《本書の売り上げの一部を、マウイ島の山火事の復興支援のために寄付いたします。》


 本書はハワイ諸島の口承歴史(伝承)を記録した二作品を一冊にまとめています。
 この本の著者ふたりは相次いでハワイ王となった兄妹で、ともに小さいころから王族として王家の口承歴史に親しんでいました。
 今も残る名所旧跡にまつわる伝承や、歌やフラなどで親しまれている話もたくさんあります。フラの参考書や旅の副読本になされば、これまでとは違うハワイが見えてくるかもしれません。
 この本は、いわば紙でできた大海原のようなものです。青い海水にはさまざまな思いが溶けこんで塩っぱくなっています。登場人物たちはもちろん、著者兄妹もその海でゆうゆうと遊び、泳ぎ疲れれば島で優雅にくつろいでいることでしょう。
(「紙の海に憩う古き島々――訳者あとがき」より)


【内容目次】
序 ハワイの伝承
一 ハワイのヘレネー、ヒナ――十二世紀のハワイの男気の物語
二 背瘤王(せなこぶおう)――ピリ王の孫カニパフ王の伝承
三 ラア・マイ・カヒキの三人の花嫁――モイケハ伝説、そして十一世紀と十二世紀の冒険家たちの物語
四 女神となったペレ――カマプアアと女神ペレの物語
五 ハーナの王フア――十二世紀に起きた大ひでりの伝承
六 鉄の刀の物語――征服戦争の始まり
七 聖槍のお守り――マウイ島の王子カウルアアウの冒険
八 マウイの波乗り姫ケレア――浮世離れしたオアフ王子ロ・ラレの伝承
九 ハワイの田舎王子ウミ――リロア、ハカウ、そして「キハ・プー」の物語
十 ロノとカイキラニ――王家のラブストーリー
十一 イヴィカウイカウアの冒険――さすらいの戦士にまつわる十六世紀の伝承
十二 ケアウルモクの預言――「王子殺しのキングメーカー」ケエアウモクの台頭
十三 ハレマヌの食人事件――十七世紀の名高い伝承
十四 戦士カイアナの最期――統一戦争末期のカメハメハ大王とカアフマヌ王妃とクック船長にまつわる物語
十五 ラナイの花カアラ――水を噴く洞窟パリカホロの物語
十六 神殿の破壊――神々のために最期まで戦った人の話
十七 プウペヘの墓――ラナイ島の伝承
十八 ラーイエイカヴァイの物語――十四世紀の不思議な昔話
十九 女神の恋人ロヒアウ――女神ヒイアカとカウアイ島の王子の伝承
二十 プナの族長カハヴァリ――女神ペレの復讐の物語
二十一 マノアの姫カハラオプナ――虹の谷の伝承
クムリポ
紙の海に憩う古き島々――訳者あとがき


【著訳者略歴】
デイヴィッド・カラカウア(David Kalakaua) 1836〜91。ハワイ王国第7代国王(在位1874〜91)。列強の侵略に晒されるなか、ハワイ固有の文化や宗教の維持に心を砕き、晩年に本書『ハワイの伝承と神話』を著した。

リリウオカラニ(Lili`uokalani)
1838〜1917。ハワイ王国第8代国王(在位1891〜93)。カラカウアの実妹で、ハワイ王国の最後の国王となった(唯一の女王)。「アロハ・オエ」の作詞・作曲者としても知られる。

和爾桃子(わに・ももこ)
慶應義塾大学中退、英米文学翻訳家。訳書にデ・ラ・メア『トランペット』、『アーモンドの木』、サキ『クローヴィス物語』、『けだものと超けだもの』、『平和の玩具』、『四角い卵』(以上白水社)、ジョン・ディクスン・カー『夜歩く』(創元推理文庫)などがある。

山口やすみ(やまぐち・やすみ)
津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業、英米文学翻訳家。フラダンサーとしてハワイの文化に深く関わっている。吉澤康子名義での訳書にアマンダ・ブロック『父から娘への7つのおとぎ話』(東京創元社)、ラーラ・プレスコット『あの本は読まれているか』(創元推理文庫)などがある。