分解する

リディア・デイヴィス
岸本佐知子訳
本体1,900円
46判上製
ISBN978-4-86182-582-8
発行2016.6
【内容】
リディア・デイヴィスの記念すべき処女作品集!
「アメリカ文学の静かな巨人」のユニークな小説世界はここから始まった。
【内容目次】
話
オーランド夫人の恐れ
意識と無意識のあいだ――小さな男
分解する
バードフ氏、ドイツに行く
彼女が知っていること
魚
ミルドレッドとオーボエ
鼠
手紙
ある人生(抄)
設計図
義理の兄
W・H・オーデン、知人宅で一夜を過ごす
母親たち
完全に包囲された家
夫を訪ねる
秋のゴキブリ
骨
私に関するいくつかの好ましくない点
ワシーリィの生涯のためのスケッチ
街の仕事
姉と妹
母親
セラピー
フランス語講座 その1―― Le Meurtre
昔、とても愚かな男が
メイド
コテージ
安全な恋
問題
年寄り女の着るもの
靴下
情緒不安定の五つの徴候
訳者あとがき
【著者・訳者略歴】
リディア・デイヴィス(Lydia Davis)
1947年マサチューセッツ州生まれ。著書に『話の終わり』(1995)、『ほとんど記憶のない女』(1997)、『サミュエル・ジョンソンが怒っている』(2001)、Can't and Won't(2014)他。マッカーサー賞、ラナン文学賞などを受賞したほか、短編集Varieties of Disturbance(2007)で全米図書賞にノミネートされる。2014年には国際ブッカー賞を受賞した。フランス文学の翻訳家としても知られ、ミシェル・ビュトール、モーリス・ブランショ、ミシェル・レリスなどの翻訳に加え、マルセル・プルースト『スワン家の方へ』の新訳を手がけた功績により、2003年にフランス政府から芸術文化勲章シュヴァリエを授与された。ニューヨーク州在住。
岸本佐知子(きしもと・さちこ)
1960年生まれ。上智大学文学部英文科卒業。訳書にL・デイヴィス『話の終わり』、『サミュエル・ジョンソンが怒っている』(以上作品社)、『ほとんど記憶のない女』(白水Uブックス)、M・ジュライ『いちばんここに似合う人』、『あなたを選んでくれるもの』(以上新潮社)、N・ベイカー『中二階』、J・ウィンターソン『灯台守の話』(以上白水Uブックス)、T・ジョーンズ『拳闘士の休息』(河出文庫)、J・バドニッツ『元気で大きいアメリカの赤ちゃん』(文藝春秋)他多数。編訳書に『楽しい夜』(講談社)、『変愛小説集』(講談社文庫)他。著書に『気になる部分』(白水Uブックス)、『ねにもつタイプ』、『なんらかの事情』(以上ちくま文庫)がある。