哲学者の休日
長谷川宏
本体 1,800円
版型 46判上製
ISBN 4-87893-381-x
発行 2001.01
【内容】
昨年『日経新聞』に連載され好評を博した「プロムナード」(思索の散歩道)、学習塾の塾長としての日常を語った「学びとの出会い」ほか、ことばをめぐるエッセイ、読書ノートなど、しなかやかな知性のやさしさと輝きがあふれる13篇を収録。
【内容目次】
T 思索の散歩道
ユーモア
チェロの音
万年筆
センター試験
『日本文壇史』
全共闘体験
抹茶
朝倉彫塑館
チラシ配布
遊ぶ
『感情教育』
辛夷の花
演劇祭
法隆寺・大宝蔵院
サルトル
ミュンヘンの風
読書タイム
千葉晴雄ステンドグラス展
震災ボランティア
定家葛
山火事用心
洗濯
やもり
最終回
U 赤門塾をめぐって
学びと出会い ―― 赤門塾日記・1994年
”遊び塾”の24年
緊張をほぐす
子どもと読書
説教せず
呼び名
宿題は出さない
家出
できる、できない
高校入試
親とのつきあい
学年末の演劇祭
夏合宿
難所を乗りこえる
塾の改築
暮らしのなかで
子どもをまるごと肯定する
V ことばとの対話
ことばの雑記帖
外国語の読書
猥褻考その他
誤植と怪談
書けないこと、書きたかったこと
叙事詩の周辺
心の書
『パイドン』
『100万年回生きたねこ』
『百年の孤独』
『ミシェル 城館の人』
不穏な愛
うっとうしきなかの自由・他者
W 哲学者の本棚
田中克彦『ことばと国家』
市村弘正『「名づけ」の精神史』
ビルクナー『ある子殺しの女の記録』
西郷信綱『壬申紀を読む』
ジュネ『恋する虜』
アーレント『精神の生活』
アドルノ『否定弁証法』
丸山眞男『自己内対話』
加藤典洋『可能性としての戦後以後』
あとがき
【著者紹介】
長谷川宏 1940年、島根県平田市に生まれる。東京大学文学部哲学科博士課程終了。1970年、大学の研究室を離れ、埼玉県所沢市に赤門塾を開く。以後、塾で小・中学生に勉強を教えながら、哲学研究に従事している。主な著書に『ヘーゲルを読む』『同時代人サルトル』(ともに河出書房新社)、『ヘーゲルの歴史意識』(講談社学術文庫)、『言葉への道』(勁草書房)など哲学関係の著書のほか、『赤門塾通信きのふ・けふ・あす』(現代書館)、『大人と子どもの知的空間づくり――赤門塾の20年』(明治図書出版)、『しあわせのヒント』(共著、河出書房新社)などがある。主な訳書にヘーゲル『哲学史講義』(河出書房新社)、『歴史哲学講義』(岩波文庫)、ハーバマス『イデオロギーとしての科学と技術』(平凡社ライブラリー)などがある。
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