カルチュラルスタディーズ入門
グレアム・ターナー著
溝上由紀/毛利嘉孝/鶴本花織/大熊高明/成実弘至/野村明宏/金智子 訳
本体 2,800円
版型 46判並製
ISBN 4-87893-313-5
発行 1999.4
【内容】
カルチュラル・スタディーズは、今日、社会学、歴史学、メディア研究、地理学、文化人類学、文学研究などさまざまな領域に影響を与えている。本書は、とくに英国でカルチュラル・スタディーズが成立・発展してきた文脈に焦点をあて、わかりやすく解説した入門書である。「カルチュラル・スタディーズとは何だろう?」と興味を持っている人に、最初に読んで欲しい既説書である。
【内容目次】序
T 基本原理
1章 カルチュラル・スタディーズの概念
言語と文化
記号論と意味作用
マルクス主義とイデオロギー
個人主義と主体性
テクスト、コンテクスト、ディスコース
基本原理の応用
2章 カルチュラル・スタディーズ小史 ―― 英国的伝統
ホガートと『読み書き能力の効用』
レイモンド・ウィリアムズ
E・P・トムソンとカルチュラリズム
スチュアート・ホール
バーミンガム現代文化研究センター
そのほかの「中心」
U 中心となるカテゴリー
3章 テクストとコンテクスト
コード化/脱コード化
テクスト分析の確立
テクストの「退位」
多意味性・多義性・テクスト読解
4章 オーディエンス
デヴィット・モーリーと『「ネーションワイド」・オーディエンス』
オーディエンスとともに視聴すること―ドロシー・ホブソンと『クロスローズ』
フレームの拡張―家庭におけるテレビ
テクストとオーディエンス―デヴィッド・バッキンガムの「イーストエンダース」研究
メディア・オーディエンスとエスノグラフィー
フィクションとしてのオーディエンス
5章 エスノグラフィー・歴史研究・社会学
エスノグラフィー
歴史学者とカルチュラル・スタディーズ
社会学・カルチュラル・スタディーズ・制度としてのメディア研究
6章 イデオロギー
抑圧されたものの再興
グラムシへの転回
イデオロギーからの退却―抵抗・快楽・新修正主義
ポストモダニズム
7章 ポリティクス
ポリティクス・階級・カルチュラル・スタディーズ
女性は異議を唱える
・・・・・・黒がない
結論