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新増補版 心の傷を癒すということ
大災害と心のケア

【内容】
NHK土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」(主演:柄本佑)
被災者の“心のケア”のパイオニアとして、奮闘しつづけた精神科医のヒューマンドラマ。

阪神・淡路大震災25周年――
自らも被災しながら、被災地の“心の叫び”と取り組んだ精神科医の感動の記録。
サントリー学芸賞受賞作の増補決定版
大震災で、人の心はいかに傷ついているのか?
そして、復興によって癒すことはできるか?

■本文「PTSD――Jさんの場合」より
「耳元で“助けて、助けて”という声がするんです。私も逃げるので精一杯だったんです。助けてあげられなかった。それで自分を責めてしまうんです……。私も死んでしまえばよかった。いつか、この“声”から解放されるんでしょうか……」

■本文「復興にむけて」より
 これまで日本の社会は、人間の「力強さ」や「傷つかない心」を当然としてきた。しかし今後、傷ついた人が心を癒すことのできる社会を選ぶのか、それとも切り捨てていく厳しい社会を選ぶのか?
 やかて被災地は、復興へと向かっていく。しかし、〈心の傷〉を見て見ないふりをして前進することではないだろう。多数派の論理で押しまくり、復興の波に乗れない“被災の当事者”でありつづけている人たちを、忘れ去ることではないはずである。“心の傷を癒すということ”は、精神医学や心理学に任せてすむことではない。それは社会のあり方として、今を生きる全員に問われていることなのである……

■新増補版への寄稿「このドラマは、安さんのご家族への贈り物だと思って作りたい」より
 ――『心の傷を癒すということ』がNHK土曜ドラマになるまで
 主演の柄本佑さんに、このドラマから学んだことはありますかと尋ねた。柄本さんは、しばらく黙って、こう答えてくれた。「誰も独りぼっちにさせへん、てことや」。それは、(安克昌さんがモデルの主人公)安和隆が「心のケアって何か、わかった」から語り始める柄本さん自身のセリフだった。
 脚本家の桑原さんは、セリフに込めた思いをこう語る。「『心のケアって何か、わかった』と書いた直後、手が止まりました。安さんが人生をかけて掴み取った答えを、私が書かなければいけないのです。言葉が浮かぶのをひたすら待ちました。まるで、安さんのそばにじっとたたずんで、口を開かれるのを待っているようでした。やがて『誰も独りぼっちにさせへん、てことや』という言葉が浮かんだ時、これは安さんが書かせて下さったセリフだと思いました………」。