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危機の詩学 ヘルダリン、存在と言語

【内容】
詩は“私たち”と“世界”を変革できるのか?

〈神=絶対者〉が隠れた、この闇夜の時代。ツイッター、ブログ、SNS……、加速する高度情報化社会。ますます言葉は乏しく、存在は不在となる。「私」にとっての思考と創造の源泉、現代思想の根本問題=〈言語〉の難問を抉り、世界の主体の再創造を探求する記念碑的大作!
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【内容目次】
「危機の詩学」への前書き
まえがき(旧版)
序章 ポスト・モダンとヘルダリン
1章 ヘルダリンの危機意識と近代合理主義
1節 乏しき時代の詩人(a.〈詩人の使命〉とは?/b.〈神々の夜〉としての近代)/2節 自我意識と自然(a.言語の反省的性格/b.自我意識発生の謎と《ライン》の流れ/c.理想言語の探求─ルソーとヘルダリン)
2章 ドイツ観念論とヘルダリンの〈根源〉の思想
1節 自我中心主義哲学との対決(a.フィヒテの〈絶対的自我〉/b.ヘルダリンのフィヒテ受容/c.フィヒテとの相違─自我の〈外部〉)/2節 不在の存在と主体の死(a.〈判断〉と〈存在〉/b.〈合一〉をめぐるパラドクスと美的直観/c.不在の〈存在〉の〈描出〉をめぐって/d.美的反省における〈自己〉のオートポイエシス/e.人間の使命としての〈感受=基本的情緒性〉)/3節 ヘルダリンと初期ロマン派(a.ノヴァーリスとシュレーゲルの〈存在〉論/b.初期ロマン派の〈自我〉とヘルダリンの〈自我〉/c.オートポイエシスと〈根源〉/d.近代の主体と詩的論理)
3章 ヘルダリンの言語哲学
1節 言語の詩的本質(a.ヘルダーの言語起源論とヘルダリン/b.詩的言語による〈世界〉再創造/c.詩的言語の文法/d.総合的判断形式の拡散)/2節 詩的言語と〈存在〉(a.〈存在〉と〈生成〉/b.〈ポエジー〉の中での〈生成〉/c.詩の中に〈留まるもの〉/d.二重の時間と空間)
4章 ハイデガーのヘルダリン解釈をめぐって
1節 表象空間の〈超克〉(a.作品の時間と本来的な時間/b.西洋形而上学の限界とヘルダリン/c.プラトン的形而上学の最終段階/d.心情空間の〈内〉と〈外〉/e.非デカルト的な時空間の可能性)/2節 詩的エクリチュールにおける言語の自律性(a.〈言語〉を通しての〈向き変え〉/b.言語を通して語りかける〈存在〉)/3節 〈存在の樹立〉か〈総合的判断への抵抗〉か?(a.〈聖なるもの〉を語る主体/b.〈非同一的なもの〉を示す〈形式〉/c.自然の解放と主体性)
5章 ヘルダリンのドイツ性と祖国的転回
1節 ヘルダリンと〈祖国〉(a.ハイデガーのヘルダリン解釈とナショナリズム/b.〈固有なもの〉と〈異質なもの〉/c.〈故郷〉に帰らない〈精神〉)/2節 〈祖国的なもの〉の自己解体(a.悲劇の本質と〈祖国的転回〉/b.芸術作品の内での〈祖国的なもの〉)
6章 ヘーゲルとヘルダリン 
1節 初期ヘーゲルの非体系的思考とヘルダリン(a.ヘルダリンの〈存在〉論と初期ヘーゲルの〈愛〉の思想/b.ヘーゲルの宗教哲学/c.ヘルダリンの美的宗教と《ドイツ観念論最古の体系プログラム》)/2節 不在の神と現前する神(a.反省哲学の自己矛盾と〈無限なもの〉の自己否定/b.合一の否定と絶対精神の論理/c.絶対精神の一元的論理とヘルダリンの否定の美学)
終章 〈近代〉の限界とヘルダリン
注/参考文献
補論 哲学にとっての母語の問題──ハイデガーのヘルダリン解釈をめぐる政治哲学的考察
1 ハイデガーにとっての[言語─母語─詩的言語]/2 ハイデガーのヘルダリン解釈と民族の原詩作/3「存在の樹立」と「国家」/4 詩的言語における同一性と他者性/5 まとめ──母語/詩的言語と哲学
後書きに代えて──ヘルダリンを読む意味
索引