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タラバ、悪を滅ぼす者

【内容】
おまえは天の意志を遂げるために選ばれたのだ。
おまえの父の死と、一族皆殺しの復讐をするために。

ワーズワス、コウルリッジと並ぶイギリス・ロマン派の桂冠詩人による、中東を舞台にしたゴシックロマンス。英国ファンタジーの原点とも言うべきエンターテインメント叙事詩、本邦初の完訳!
【オリエンタリズムの実像を知る詳細な自註も訳出!】


主人公タラバは、悪を滅ぼすことを運命づけられているがゆえに、かえって魔術師たちに命をねらわれ、父や兄弟姉妹を殺されてしまう。母も死に、親切な老人に拾われ、その娘と一緒に育てられる。やがて自分の使命を知り、復讐を心に誓って旅に出るが……。
『タラバ、悪を滅ぼす者』は、フランス幻想文学の始祖ジャック・カゾットの『続千一夜物語』と、イギリスのゴシックロマンスの名作、ウィリアム・ベックフォードの『ヴァテック』に着想を得、中東やアフリカへの旅行記を広範に作品に取り入れて書かれた。十七、八世紀のオリエンタリズムの影響を受けたこの叙事詩は、同時に、正義の味方が悪と戦うという点で、二十世紀に興隆する英国ファンタジーの先駆的作品でもあった。そして復讐劇の最後のテーマは「許し」である。


【著訳者略歴】
ロバート・サウジー(Robert Southey)
1774-1843。ワーズワス、コウルリッジと同時代に生きたイギリスの桂冠詩人。邦訳に、『ネルソン提督伝』(上・下、増田義郎監修、山本史郎訳、原書房)、『夜の勝利──英国ゴシック詞華撰U』(高山宏編訳、国書刊行会)、『ワット・タイラー』(杉野徹訳、山口書店)などがある。

道家英穂(どうけ・ひでお)
1958年生まれ。専修大学文学部教授。著書に、『死者との邂逅──西欧文学は〈死〉をどうとらえたか』(作品社)、共訳書にルイ・マクニース『秋の日記』、『ルイ・マクニース詩集』(以上思潮社)がある。