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ユニバーサル文学談義

【内容】
文化をファスト化する浅薄な“世界(グローバル)”志向から遠く離れて、他者を想像し痛苦に寄り添う彩りゆたかな“普遍/宇宙(ユニバーサル)”のほうへ。
文学、芸術、宗教、そして“生(ライフ)”そのもの――ふたりの英文学者が縦横無尽に語り合う。
附:ユニバーサリティをまなざす若い読者のためのブックガイド100


 人間は長い歴史のなかで幾度もの失敗を繰り返し、文明を高度なものに発展させながら、各々の文化を深めてきた。文化が深まることは、他者のありように対する視力が上がることでもある。われわれはまだ見ぬ他者を想像して、自己のテリトリーの向こう側へも懸命に手を差しのべられる域にまで深化していた。国家としても、共同体としても、個人のレベルでも。文化とは究極のところでは、他者の痛苦に対する歩み寄りの度合いで決まる。(白岩英樹「前書き」より)
 物流のための橋は、あくまで堅固であるべきでしょう。しかし、橋渡しとか架け橋などというときの橋には、人と人との心を繋ぐデリケートな意味合いが含まれているのではないでしょうか。そこには、他者との出会いへの切ない望みも託されている気がします。我々の対話が当事者同士の絆を強め、この本を目にされる方々と私たちとの間にささやかではあっても学問的、人間的な交流を齎せれば喜ばしいと思います。(森本真一「後書き」より)


【内容目次】
前書き 白岩英樹
第一章 文学との出会い
 芸術、学問と出逢ったころ/いかに生きるか
第二章 フィクションについて
 作者を作品が生む/呼応すること/独歩と覇権/深化の共有/水平・垂直方向への志向/解剖とノーサイド/生よりも熟成を/壁と共感/メディアとしての痛み/グレーを生き抜く
第三章 表現について
 比較文化/動かずに移動する/天上から地上へ登る/齟齬から並存へ/セザンヌの偉大なりんご/常識の深化/変わらずに変わる/文の体を作る/理論と実践/芸術と現実/グローバリズムの壁/壁の向こう側へ
第四章 他者について
 ジャンクと痛み/グローバルからユニバーサルへ/グローバリズムは単層か複層か/日常の背後を想像する/わかりあえないところから/比較と相対化/ヒューマニティへのケア/内なるものを外に向けて
第五章 芸術と宗教について
 未来へ種を投げる/揺らぐのか、寄りかかるのか/無保証の道/出来事への献身/生身の人間のラウンド性
第六章 芸術と社会について
 サーフィンと潜水/相互補完をまなざして/枯れない花を造る
第七章 文学を生きる
 翻訳は翻訳で終わらない/廊下は走っちゃいけないか/神秘と不合理/他人の靴を履く/大学受難の時代に/橋を架けつづけて
ユニバーサリティをまなざす若い読者のためのブックガイド100
後書き 森本真一

【著者略歴】
森本真一(もりもと・しんいち)
1951年、東京都世田谷区生まれ。上智大学大学院英米文学専攻修士課程修了(文学修士)。現在、昭和女子大学教授。著書に、『天翔る詩魂──フォークナー小論』、『表現者の意匠──命を宿す言葉』(以上近代文藝社)など、訳書に、シャーウッド・アンダーソン『もしや女たちは』、同『幾度もの結婚』(以上近代文藝社)などがある。
白岩英樹(しらいわ・ひでき)
1976年、福島県郡山市生まれ。早稲田大学卒業。AP通信社勤務等を経て、大阪芸術大学大学院博士課程修了。博士(芸術文化学)。現在、国際医療福祉大学総合教育センター語学教育部講師。著書に、『シャーウッド・アンダーソン論──他者関係を見つめつづけた作家』(作品社)など、訳書に、『シャーウッド・アンダーソン全詩集──中西部アメリカの聖歌/新しい聖約』(作品社)などがある。