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うんち大全

【内容】
トイレの闇の、奥へ一歩を踏み出せば、突如として光に満ちた世界が開けるだろう。そこにはもうひとつの地球が、もうひとつの歴史を従えて便座に腰を落ちつけ、読者の訪いを待ち受けている・・・。紙上最強の文字のトイレが、今、開かれる。どうか、こころゆくまでCACA(うんち)大笑いされんことを! ―――― 荻野アンナ(序)より

【内容目次】
[序] 紙上最強の文字のトイレが、今、開かれる・・・・・・荻野アンナ
前書きにかえて・・・・・・ジャン・フェクサス糞尿の歴史
第T部
 「頭上からの水に注意!」―――窓からの汚物を捨てていた時代
 古代エジプトからの人類の必需品、「おまる」の歴史
 おまるの代名詞ともなった、イエズス会説教師「ブルダルー」
 「おまる」の底に描かれた”目”は、何をみつめていたか?
 「おまる」のフェティシズム
 宮廷人たちの最高級便器「穴あき椅子」
 太陽王ルイ14世の排便
 ヴェルサイユ宮殿に漂っていた、やんごとなき香り
 「排便時に感じる快感は至極つよいもの・・・」―――パラチナ候女の手紙
 「公衆便所」の遅々たる進化
 「脱糞の安逸と快楽に対する我が同胞の情熱・・・」―スウィフトの理想とした公衆便所
 「低地の国」(オランダ)への旅―――場所をわきまえぬ排泄行為
 スカトロジーの悪夢―――「糞便の危険」に晒されたパリ
 パリの「公衆衛生監督局」
 「汲み取り業者」の苦悩
 「男子用共同便所」が、共和制の進歩の代名詞となった
 性的倒錯と悪徳の温床と化した、「男子用共同便所」
 生理学者が語る、女性の排尿の歴史
 日出ずる国、日本の「スカトロジー美学」
 尻をふくものの歴史
 「快楽の場所」としてのトイレ
糞尿の効用

第U部
 「尿器」の珍妙なる出世
 この世の春を謳歌した「尿占師」たち
 『死の舞踏』『水腫病の女を訪れる医者』―――名画に描かれた「尿器」
 尿による病気の診断
 「浣腸の世紀」―――17世紀の貴婦人たちが愛した浣腸
 半永久的に使用できる便秘薬「丸薬」
 「月の塩」「黄金の飲み物」「尿の精」―――薬としての糞尿
 鰐の糞、駱駝の糞、河馬の糞―――薬となった動物の糞
 糞尿による「媚薬」「秘薬」「魔術」
 「乾燥人糞」の黄金時代
 アンモニア都市「モンフォーコン」
 ヴィクトル・ユーゴーが唱えた「我らの肥料は黄金なり」
 尿で洗われていた「ゴブラン織」―――洗浄剤としての糞尿
 古代ローマ・中国における、糞尿による拷問
 マルコ・ポーロから現代まで、糞尿の様々なる効用

 糞尿を愛した人々

第V部
 古代における糞尿愛好家たち
 糞尿の巨大なる叙事詩―――ラブレー
 中世の神聖なる教会に描かれた、糞尿と悪魔
 珍妙無頼なる糞尿滑稽譚―――ヴェルヴィル
 民衆に支持された糞尿文学―――「下痢腹語」によるヴォルテール『ザイール』
 ルイ15世に捧げられた、かの名高い頌歌「王様の雲古」
 「ぼくの雲古は君の顎まで流れてゆくよ・・・」モーツァルトの手紙
 19世紀の言語的抑圧、スカトロジーによる脱抑圧
 コレクター垂涎の的、20世紀初め大流行した糞尿絵葉書
 パリを騒然とさせた台詞「糞ったれ」―――ジャリ
 糞尿の「夢判断」―――フロイト
 「愛尿趣味」と「食糞症」
 ゴンクールが記した「糞便臭愛好家」の作家たち
 ポール・レオトーが日記に遺した、あられもない「愛尿趣味」
 排便行為への執拗な探求心―――アポリネール
 形而上的「愛尿趣味」―――ジョルジュ・バタイユ
 「大便的共産主義」―――セリーヌ
 途方もない生命力に満ちた排便―――ジェイムズ・ジョイス
 糞便芸術「搾りかす」「絞り汁」―――ダリ、ガシオロウスキー
 舞台の上での排泄行為―――前衛演劇とスカトロジー
 犬の糞を食べた、アメリカのドラッグ・クイーン「ディヴァイン」
 「黄金の雨」の好きな現代映像作家

 政治を動かした糞尿

第W部
 尿に税を課した、ローマ皇帝ヴェスパジアヌス
 悲劇的運命―――便所で絶命した王侯貴族たち
 幼き日のルイ14世のおしっこ
 フランス革命軍に勝利をもたらした「下痢」
 スカトロジーによる風刺の力
 糞だらけの「ウー町長」
 「ドイツ野郎」と糞尿―――スカトロジーの政治利用
 戦争とスカトロジー―――第一次世界大戦と絵葉書「子どもと糞尿」
 日露戦争の英雄、奥司令官の悲運
 ナチス占領下の糞尿的レジスタンス
 政治家のスカトロジックな罵詈雑言
 新聞のスカトロジックな誹謗中傷
 「まだ寝床でうんこしているのさ」―――シラク仏大統領の率直な発言
 神の御心―――ミッテラン仏大統領のトイレの寛大さ

世にも突飛なる糞尿

第X部
 「御厠屋」の奇妙な仕事
 「おまる事件」―――糞尿による復讐
 「小部屋」をめぐる大論争
 下痢便に祈りを捧げる、異端「痙攣派」の人々
 聖なる「糞虫」
 「糞尿爆弾」―――テロリズムとスカトロジー
 女優ジャーヌ・ルヌアールに捧げられた、異様な香りの花束
 『ビリティスの歌』の作家による、少女へのスカトロジックな躾
 1925年に流行ったコント詩「ご婦人と瓶の栓」
 糞尿ネタにあふれるコント集
 コレクター垂涎の的、スカトロジックな「辛子入れ」
 ぼりす・ヴィアンの悪戯―――名刺がわりのプレゼント
 切手で尻をきれいに拭く方法
 うんちが大好きな子どもたちへ
 少女の糞尿を売買しているらしい、とんでもない国
 自らの糞尿を鑑賞するために

 結語にかえて・・・・・・高遠弘美

 歴史に残る糞尿索引

 古今の糞尿家索引

【著者紹介】
ジャン・フェクサス 1934年12月25日、仏、トゥールーズに生まれる。弁護士、イラストレーターを経て、パリ警察の風俗担当警視として活躍ののち、文筆に転じた。ロミを師と仰ぎ、コレクターとしても師の後を継ぐ。代表作に『ファティの告白』『おなら大全』『でぶ大全』ほか多数。

【訳者紹介】
高遠弘美1952年、長野県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科フランス文学専攻博士課程修了。現在、山梨県立女子短期大学国際教養科助教授。ロミの著作をこよなく愛し、近年は『突飛なるものの歴史』『悪食大全』『おなら大全』『乳房の神話学』など、その翻訳紹介に努めている。著書として『乳いろの花の庭から』のほか、論文・エッセイ多数。