重版情報を更新しました。

藤田直哉『新海誠論』2刷、イマヌエル・カント/熊野純彦訳『判断力批判』6刷、黎明イスラーム学術・文化振興会責任編集『日亜対訳 クルアーン』11刷、鈴木康治『経済人類学入門』2刷、ジョン・アーリ/吉原直樹・伊藤嘉高訳『モビリティーズ』9刷、アンドルー・ラング/ないとうふみこ訳/吉田篤弘巻末エッセイ『夢と幽霊の書』9刷です。

新刊情報を更新しました。

竹久夢二『秘薬紫雪/風のように』、加賀乙彦『加賀乙彦長編小説全集 第十巻 永遠の都1 岐路』12月1日取次搬入、エステル=サラ・ビュル/山崎美穂訳『犬が尻尾で吠える場所』、ジェスミン・ウォード/石川由美子訳『線が血を流すところ』12月9日取次搬入、アーサー・コナン・ドイル/アーサー・モリスン/南陽外史訳/高木直二編・解説『不思議の探偵/稀代の探偵』、ガザーリー/中田考監訳/山本直輝訳/木村風雅解説『要約 イスラーム学知の革命』12月16日取次搬入、ギャラガー・フェンウィック/尾澤和幸訳『ヴォロディミル・ゼレンスキー』、笠井潔『増補新版 テロルの現象学』、菊地史彦『沖縄の岸辺へ』12月22日取次搬入です。

四方田犬彦『パゾリーニ』刊行記念イベントのお知らせ

ピエル・パオロ・パゾリーニ生誕百年記念講演会
「パゾリーニの究極の言葉」
四方田犬彦(映画史・比較文学研究者/近著『パゾリーニ』作品社刊行)

イタリアの伝説的な映画作家ピエル・パオロ・パゾリーニ(1922-1975)の生誕百年を記念し、今秋、1100頁に及ぶ大著「パゾリーニ」(作品社)を上梓される四方田犬彦氏を講師に迎え、映画監督・劇作家・小説家・詩人・思想家として様々な問題を提起したパゾリーニについて論じていただきます。

日程:2022年11月17日(木)18:30
会場:アテネ・フランセ文化センター(御茶ノ水)
   東京都千代田区神田駿河台2-11 アテネ・フランセ4F

メッセージ
「パゾリーニは53歳の人生において、いくたびもアビューラを繰り返した」
四方田犬彦

「アビューラ」とは撤回、棄教、厳格なる否認と転位という意味だ。パゾリーニは53歳の人生において、いくたびもこのアビューラを繰り返した。イタリア語もイタリア国籍も捨ててやる。いくら侵犯行為を映画で描いてもキリがないから、もうやめてやる。『デカメロン』のおかげで、「ポルノの帝王」と呼ばれてしまった。これも捨ててやる。……こうして彼は最後に『サロ』(邦題『ソドムの市』)を撮り、極右の若者たちの手で殺害された。翌日からは、新作のロケハンを始める予定だったのに……。
人が期待しているところに身を置かないこと。自分の作品が権力(複数)に利用され、隷属させられていると知ったときには、公然とそれを捨てること。パゾリーニの生涯にわたる倫理とはそのようなものであった。
本講演では最晩年のパゾリーニの映画作品と発言を取り上げる。また実現できずに終わった二本のフィルムについても、判明しているかぎりにおいて言及する。ハレー彗星がふたたび現れたのを見て救世主の再臨を信じ、ウル(現在のシリア)にまで追いかけていく老博士。ニューヨークで黒人解放闘争に共感する聖ペテロと、彼を裏切って悪魔と契約をする弟子のルカ。もしこうした作品が撮られていたとするならば、パゾリーニのイメージはどのように変わったことだろう。加えて『サロ』の解釈はどう変わったことだろう。
パゾリーニの究極の言葉とは、いったい何だったのか。
今回は新著『パゾリーニ』の結論部分を、きわめて濃縮した形で提示しておきたいと考えている。

主催:映画美学校
協力:アテネ・フランセ文化センター/作品社

先着順:定員130名(新型コロナウィルスの感染状況によって座席数を制限することがあります)
入場料:1,000円
会場&お問合せ:アテネ・フランセ文化センター
東京都千代田区神田駿河台2-11 アテネ・フランセ4F
TEL:03-3291-4339(13:00-20:00)
infor@athenee.net
【チケットは当日券のみ。当日18:00に開場と合わせて販売開始】